表情ジワにはボトックス注射とは

10代の頃は弾力のある肌で、表情が変化した時の肌の折りたたみ跡もすぐに元に戻ります。しかし、加齢や紫外線ダメージで弾力を失った肌では、折りたたみ跡がなかなか消えず、いつしかシワとなって残ってしまいます。これが表情ジワと呼ばれるもので、一度出来てしまったシワは保湿や美容液で目立たなくさせる事は出来ますが、完全には消えません。つまり、表情ジワを完全に消すには、美容皮膚科でシワ取りの施術を受ける必要があるのです。

シワ取りの施術メニューは色々ありますが、中でも人気が高いのがボトックス注射です。ボツリヌス菌が作りだす天然のたんぱく質を有効成分とした製剤を、表情ジワの筋肉に注射していきます。するとシワの原因になっている表情筋の動きが抑えられ、長く刻み込まれてきたシワも解消されるという訳です。ボツリヌス毒素=毒というイメージを持つ人もいますが、ボトックス注射の成分はボツリヌストキシンというたんぱく質の一種で、毒の作用は除去されたものです。たんぱく質が主成分であるため、アレルギーなどの心配もいりません。

ボトックス注射の施術の流れは、まずカウンセリングを受けて注射する部位を確認しておきます。注射1本の施術なので麻酔をする必要もありません。また、極細針の注射針が使われるため、痛みも最小限に抑えられます。施術時間は1～3分程度で、注入後のダウンタイムも少ないのですぐに帰宅ができます。治療直後から洗顔やメイクが可能ですし、当日からシャワーや入浴も行えます。効果の出方は個人差があるものの、一般的には2～3日後に変化が見られるようになります。なお、効果の持続期間は半年ほどで、継続的に注入していくと将来的なシワの予防もできます。手軽に施術が受けられる、メスを使わないため傷跡が残りにくい、他の方法では治療困難であった目の周りの細かいシワや眉間、額の深いシワも解消できるという点が、ボトックス注射のメリットと言えます。